将来への「兆し」

                                                  平成21年12月25日

 

 よく子供達に「将来の夢は何ですか。」と簡単にインタビューをしている光景をテレビで見ます。子供達は無邪気に答えていますが、将来への夢を語るのは子供達に限られたものではありません。現在の世の中を動かしている大人こそ将来への夢を考えなければいけないようです。
 しかし、自分の将来を予想するとなると、そこに希望が生まれる場合と不安が広がる場合とがあります。特に現在のように新聞報道で不景気という文字や、政治への不満感が増してきますと、よりいっそう将来への不安を感じさせるようです。
 
 「兆(きざし)」という漢字がありますが、これは辞書に「これから物事がそうなることを感じさせるしるし」とありました。そうなるとは良くなる事ばかりでなく、悪くなることも含んでいるそうです。現在の自分を客観的に受け止め、将来に希望を持ち進んでいくと「兆」が「挑」になります。しかし、現在の自分を受け止めることができず、周囲への不満を持ち、何事も環境のせいにしていると「兆」が「逃」になります。裏を返せば、どんなことでも良いので、挑戦する心があると将来への希望が見えてくるということです。

 さらに、将来への希望を実現させるためには、具体的な行動をしなければなりません。そこで具体的な行動に移すために、計画を立ててみませんか? 計画を立てることは人にとって必要不可欠なことです。その計画を文字にすると、それはよりいっそう文字から力がわいて出てきます。そこで、新しい年を迎えるにあたり平成22年の目標を立て、具体的な行動計画を書いてみてはいかがでしょうか。

 ちなみに私の目標は次の通りです。

 ・国際会計基準の理解と、ICAEW 国際会計基準検定の修得
    まもなく強制適用がされる国際会計基準(IRFS)への対応のため、検定   試験を受験します。
 ・税務弘報への掲載論文の提出
   国税不服審判所の下した裁決に対する研究論文を、税務弘報への掲載論文を選別している租税法務学会へ提出します。

 

 なかなか自分から行動に移せない人の原因としては、自分で自分の限界を決めつけてしまったり、行動に移すことが出来ない理由を周囲の人のせいにしてしまう事が多いようです。そこで、今現在の自分があるのも、他人や環境のせいではなく、全て自分のとった行動から起きたものであり、それをきちんと受け入れることから始めましょう。人には年齢や性別に関係なく無限の可能性があることを信じてみて下さい。そして、その心が子供達に教えていかなければいけない大切な事の一つなのです。